こんにちは。兵庫県西宮市のはりま行政書士事務所です。
太陽光発電設備を設置した建物や野立ての太陽光発電設備のある土地を売買した場合、設備の所有者が変わることに伴い、経済産業省への名義変更手続きが必要になることがあります。
特に注意したいのが、10kW以上50kW未満の太陽光発電設備の名義変更では、変更認定申請の前に、事前周知措置や住民説明会が必要になる場合があるという点です。
ただし、すべての設備が対象となるわけではありません。屋根に設置された設備など、一定の条件を満たし、指定された書類を提出できる場合には、緩和措置が適用されることもあります。
今回は、太陽光発電設備の売買や相続などで名義変更を予定されている方に向けて、手続きの注意点を解説します。
1. 10kW以上50kW未満の太陽光発電設備の名義変更とは?
FIT制度の認定を受けている太陽光発電設備について、売買や事業譲渡などによって認定事業者が変わる場合には、原則として経済産業省への変更認定申請が必要です。
例えば、次のようなケースが考えられます。
- 太陽光発電設備付きの中古住宅を購入した
- 太陽光発電設備のある土地や建物を売買した
- 太陽光発電事業を第三者に譲渡した
- 相続によって太陽光発電設備を引き継いだ
このような場合、売買契約書などを準備するだけでは手続きが完了するとは限りません。
設備の出力や設置形態、変更内容などによって、必要な申請や添付書類が異なります。
さらに、2024年4月に施行された改正再エネ特措法により、一定の変更認定申請では、地域住民への説明会または事前周知措置が必要となりました。
2. 事前周知措置または住民説明会が必要になる場合
10kW以上50kW未満の太陽光発電設備は、一般的な低圧設備の場合、変更認定申請に先立って事前周知措置が必要となることがあります。
事前周知措置とは、太陽光発電事業に関する情報を周辺地域の住民に知らせるための措置です。具体的には、ポスティングによる書面の配布や、戸別訪問による書面の配布などが挙げられます。
一方、設置場所が周辺地域等に影響を及ぼす可能性が高いエリアに該当する場合などには、住民説明会が必要となることがあります。
対象となるエリアには、例えば次のような場所が含まれます。
- 森林法などに基づく許認可の対象となる区域
- 土砂災害警戒区域や土石流危険渓流
- 自然環境や景観の保護を目的とした条例上の保護区域
また、事業譲渡などによる認定事業者の変更は、説明会や事前周知措置の対象となる「重要な事項の変更」に該当する場合があります。
重要なのは、設備の出力だけで判断せず、設置場所や設置形態、変更内容を確認することです。
なお、説明会や事前周知措置が必要な場合、原則として変更認定申請の3か月以上前までに実施する必要があります。売買や引渡しの日程が決まっている場合は、早めに確認しておくことをおすすめします。
3. 屋根設置の太陽光発電設備には緩和措置がある?
ここで知っておきたいのが、屋根設置の太陽光発電設備に関する緩和措置です。
屋根に設置されている設備であっても、すべてが自動的に対象外となるわけではありません。
2023年10月1日より前に認定を受けた10kW以上50kW未満の太陽光発電設備について、一定の変更認定申請を行う際、屋根設置区分の認定に必要な指定書類を提出できれば、説明会や事前周知措置の実施を省略できる場合があります。
対象となるかどうかを確認する際には、次の書類がポイントとなります。
緩和措置の確認に必要となる主な書類
① 建物表題登記の登記事項証明書
設備が設置されている建物について、登記上の情報を確認するための書類です。
② 建築基準法に基づく検査済証の写し
建築基準法に基づく検査済証の写しを準備します。
③ 使用前自己確認届出
対象設備について、使用前自己確認届出に関する書類を確認します。
なお、2023年3月20日より前に運転開始した500kW未満の設備については、この書類の取扱いに例外があります。
④ 太陽電池のすべてが屋根に設けられていることを示す写真・図面
太陽電池がすべて屋根に設置されていることを、写真や図面によって確認できるようにします。
これらの書類を提出できる場合でも、設備の認定時期や申請内容などの条件を満たす必要があります。
また、書類がそろっていることだけで緩和措置の適用が確定するわけではありません。申請前に、最新の制度や必要書類を確認することが大切です。
4. 名義変更は事前の確認が大切です
10kW以上50kW未満の太陽光発電設備の名義変更では、通常の変更認定申請に必要な書類に加え、事前周知措置や住民説明会の要否を確認しなければならない場合があります。
特に、次の点を事前に確認しておきましょう。
- 設備の出力は何kWか
- 屋根設置か、地上設置か
- 認定を受けた時期はいつか
- 設置場所が説明会等の対象エリアに該当するか
- 緩和措置に必要な指定書類を準備できるか
- 変更認定申請までに必要な期間を確保できるか
事前周知措置などが必要な場合、実施から申請までに一定の期間を要するため、売買や相続の手続きを進める際には注意が必要です。
太陽光発電設備の名義変更でお困りの方へ
太陽光発電設備の名義変更は、設備の出力や設置状況、認定時期などによって必要な手続きが異なります。
「太陽光発電設備付きの物件を購入したけれど、何から始めればよいかわからない」
「10kW以上の設備なので、事前周知措置が必要なのか知りたい」
「屋根設置の設備なので、緩和措置の対象になるか確認したい」
このようなお悩みがございましたら、早めにご相談くださいませ。
はりま行政書士事務所では、太陽光発電設備の名義変更に関する行政手続きを代行しております。
お客様の設備の状況を丁寧に確認し、必要な手続きをご案内、お見積りをいたします。
太陽光発電設備の売買や相続に伴う名義変更でお困りの方は、
お気軽にお問い合わせくださいませ。

