住宅を売買した際、屋根に太陽光パネルが設置されているケースはとても多くなりました。
その中で、特にご夫婦からよくいただくご質問がこちらです。
「建物を夫婦の共有名義にした場合、
太陽光パネルも必ず共有名義にしなければいけないのでしょうか?」
結論からお伝えすると、
建物が共有名義でも、太陽光パネルを必ず共有名義にする必要はありません。
この記事では、その理由と、夫婦の場合におすすめされやすい考え方を、実務目線でわかりやすく解説します。
建物と太陽光パネルは「同じもの」ではありません
まず押さえておきたい大切なポイントがあります。
太陽光パネルは建物の屋根に固定されていますが、
法律上は「建物」と「太陽光発電設備」は別の財産として扱われます。
- 建物:不動産
- 太陽光パネル:設備(動産として扱われることが一般的)
そのため、
- 建物が共有名義
= - 太陽光パネルも自動的に共有名義
という関係にはなりません。
太陽光パネルの名義は「契約で決める」
売買によって太陽光パネルの名義変更が必要な場合、
最も重要になるのは売買契約書の内容です。
具体的には、
- 太陽光発電設備を誰が取得するのか
- 単独名義にするのか、共有名義にするのか
を、契約上どう定めているかで名義が決まります。
つまり、
夫婦どちらか一方の単独名義にすることも、共有名義にすることも可能です。
夫婦の場合、単独名義が選ばれることが多い理由
実務上、ご夫婦の場合は
太陽光パネルを単独名義にするケースがとても多いです。
その理由を見ていきましょう。
① 売電収入と確定申告がシンプル
太陽光の売電収入は、設備の名義人の収入になります。
- 単独名義:名義人1人が確定申告
- 共有名義:持分割合で夫婦それぞれが申告
共有名義にすると、
申告・税務等の手間が倍になります。
「できるだけ手続きを簡単にしたい」という場合、
単独名義の方が負担は少なくなります。
② 家計管理がしやすい
売電収入を、
- 家計の補助として使う
- 教育費や貯蓄に回す
といった場合も、
管理する人が明確な方が分かりやすいです。
「これは誰の収入?」という小さな混乱を避けられるのも、単独名義のメリットです。
③ 将来の相続・名義変更がスムーズ
共有名義の場合、
- 将来どちらかが亡くなったとき
- 持分の調整が必要になったとき
手続きがどうしても複雑になります。
単独名義であれば、
相続や次の名義変更の判断がしやすく、専門家に相談する際も話がスムーズです。
どちらの単独名義にするのがよい?
「夫と妻、どちらの名義にすべき?」という点も、よく聞かれます。
おすすめの考え方はとてもシンプルです。
- 売電収入を管理する人
- 確定申告を行う人
- すでに太陽光発電設備関係の申請を担っている人
これが、後々トラブルになりにくい選び方です。
共有名義が向いているケースもある
もちろん、共有名義が適している場合もあります。
例えば、
- 売電収入を完全に折半したい
- 相続設計を最初から共有前提で考えている
- 税理士などの専門家が継続的に関与している
このような場合は、共有名義も選択肢になります。
ただし、
「建物が共有だから」という理由だけで共有にする必要はありません。
まとめ
- 建物が夫婦共有名義でも、太陽光パネルは単独名義で問題なし
- 名義は売買契約の定め方次第
- 実務・申告・将来を考えると単独名義が選ばれることが多い
ご夫婦だからこそ、
「一緒にすること」よりも
「後で困らないこと」を基準に考えるのが大切です。
太陽光パネルの名義変更は、
不動産・契約・再生エネルギー制度が絡む少し複雑な手続きです。
状況によって注意点が変わるため、
不安な場合は早めに専門家へ相談されることをおすすめします。
手続きに不安がある場合は専門家へ
名義変更は、電力会社や経済産業省など複数の窓口が関係し、
FIT制度の有無や設備状況により必要書類が変わるため、個人で手続きを進めるのは大変な場合があります。
「自分でやってみたけれど、途中でわからなくなった」
そのような時ははりま行政書士事務所にご相談いただくと、安心して手続きを進められます。
太陽光設備の名義変更の手続きでお困りの方へ
状況に合わせて必要な手続きと流れを丁寧にサポートします。
お気軽にお問い合わせください。

