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放課後等デイサービスの人員基準とは?

放課後等デイサービス(以下、放デイ)は、障害のある子どもたちが放課後や長期休暇中に安心して過ごせるよう支援する福祉サービスです。適切な支援を提供するためには、一定の人員基準を満たす必要があります。

本記事では、厚生労働省の基準を踏まえ、兵庫県西宮市における放デイの具体的な人員配置基準について詳しく解説します。


1.放課後等デイサービスの基本的な人員基準

厚生労働省の定める基本的な人員配置基準は以下のとおりです。

(1) 管理者

  • 役割:事業所全体の運営・管理を統括する。
  • 配置基準:原則1名以上。
  • 資格要件:特になし。ただし、他の職務(児童発達支援管理責任者など)との兼務が可能。

(2) 児童発達支援管理責任者(児発管)

  • 役割:個別支援計画の作成・実施管理、職員への指導。
  • 配置基準:原則1名以上(10名以上の利用者がいる場合は常勤必須)。
  • 資格要件:国家資格 ( 社会福祉士、介護福祉士なと )、障害児福祉の実務経験(5年以上)+研修修了など。

(3) 児童指導員または保育士

  • 役割:子どもへの支援や活動の提供。
  • 配置基準:利用児童10名につき2名以上(うち1名以上は有資格者)。
  • 資格要件
    • 保育士資格
    • 教員免許(幼・小・中・高校)
    • 児童指導員任用資格(福祉系学部卒業、または児童福祉施設での実務経験2年以上)

(4) 機能訓練担当職員(任意)

  • 役割:理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などによるリハビリ支援。
  • 配置基準:機能訓練を行う場合のみ配置。

(5) 看護職員(医療的ケアが必要な場合)

  • 役割:医療的ケアを必要とする児童への支援。
  • 配置基準:医療的ケアを提供する場合は必置。

(6) 嘱託医(重症心身障害児を受け入れる場合)

  • 役割:定期的な健康管理。
  • 配置基準:重症心身障害児を受け入れる場合は必置。

 


2.兵庫県西宮市における人員基準

兵庫県西宮市の基準は、厚生労働省の基準に基づいていますが、独自の要件も設けられています。

(1) 人員配置基準の強化

西宮市では、標準基準を満たすだけでなく、

  • 医療的ケアが必要な子どもが多い場合
  • 重度の障害を持つ子どもが在籍する場合
  • 送迎時の安全管理が必要な場合 には、人員を増やすことが推奨されています。

(2) 具体的な人員基準(兵庫県基準)

兵庫県の基準では、児童指導員または保育士の配置数が厳格に定められています。

  • 利用児童10人まで → 2名以上(うち1名は児童指導員または保育士)
  • 10人を超える場合 → 2名に加え、5人ごとに1名追加
  • 児発管 → 1名以上(1名は専任かつ常勤)
  • 管理者 → 原則専任(兼務可)
  • 機能訓練担当職員 → 必要に応じて配置
  • 看護職員 → 医療的ケアを行う場合は1名以上
  • 嘱託医 → 1名以上

また、児童指導員または保育士の合計数には、機能訓練担当職員や看護職員を含めることが可能ですが、そのうち半数以上は児童指導員または保育士でなければならないと定められています。


3.研修と人材育成

西宮市では、職員のスキル向上のために以下の研修の受講を推奨しています。

  • 強度行動障害支援者養成研修
  • 喀痰吸引等の研修
  • 児童虐待防止研修
  • リスクマネジメント研修

また、児発管は事業所内で研修を企画し、職員の専門性向上を図ることが求められます。


4.安全管理と緊急時対応

放デイでは、緊急時に迅速に対応できる体制が求められます。

  • AED(自動体外式除細動器)の設置
  • 緊急時対応マニュアルの策定
  • 防災訓練の定期実施
  • てんかん発作やアレルギー対応の研修

また、子ども一人ひとりの健康状態を把握し、適切なケアを提供することが求められます。


まとめ

兵庫県西宮市における放デイの人員基準は、厚生労働省の標準基準に加えて、

  • 重度障害児や医療的ケア児への対応
  • 職員の研修・育成の強化

が求められています。

事業所を運営する際は、適切な職員配置とともに、研修や安全管理の強化にも取り組むことが重要です。

参考文献

 

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